「トランプ関税」の検索トレンドを調べてわかった株価の行方

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実際に「トランプ関税」のワード検索数の推移を観察してみました。期間は、トランプ関税への話題が特に強まってきた3月半ばから直近までとします。Googleトレンドは検索数がそのまま示されるものではなく、期間内で「トランプ関税」の検索数が最も多かった日の4月9日を100として、0から100までの値に変換されています。今回は過去1週間の累積値をグラフ化し、日経平均株価の推移と並べて示しました。

トランプ関税の話題が最も増えた4月上旬(図中の赤丸)に向けて、日経平均株価も下落しました(紫の矢印)。その後、トランプ関税の話題がいったん落ち着くにつれて、株価も反発しています。ただ、足元のグラフでは傾向が変わっています。トランプ関税の話題が増えても、それを嫌気した株安が明確には見られなくなってきました。

トランプ大統領が4月2日に日本に対して24%の関税を課すと発言した時点で、相場は一度、トランプ関税のマイナスインパクトを織り込んだものと見られます。足元では、いずれ解決に向かうだろうとの楽観的な見方から、「トランプ関税の話題⇒株安」の連動性は低下しています。

トランプ関税の話題をより深掘りして分析すると…

しかし依然として不透明なテーマである以上、トランプ関税の話題をより深掘りして分析すると、相場予想にも使える可能性があります。Googleトレンドの検索に一工夫してみましょう。

上図は「トランプ関税」のワード検索数を取り上げました。ただ、これだけでは検索者が「トランプ関税」というワードをどんな趣旨で検索したのかは分かりません。シンプルにトランプ関税の概要を知りたいという人もいるでしょう。あるいは、より深刻に考える人であれば、トランプ関税が企業業績や景気にどの程度のマイナス影響を及ぼすのかを調べたいというニーズもあるはずです。より深刻に話題を捉える人が多ければ、株式市場でも投資家心理がネガティブになりがちだと見られます。

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