ファーウェイが世界初デュアル切り替え望遠カメラスマホ。日本発売予定なしも完成度の高いPura 80シリーズ

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「Pura 80 Ultra」の望遠カメラを一般的なシングルカメラに変更した「Pura 80 Pro」はベーシックなブラックとホワイトに加え、中華圏の製品らしいレッドモデルも加わる。

深みのある色合いながら、「真っ赤」とはまた異なる色合いは男性でも持ちたくなる映える色合いに仕上げられている。このレッドカラーは「Pura 80」シリーズ全体の「顔」としてイメージカラーにもなっている。なお「Pura 80 Pro」はレッドモデルのみ「Pura 80 Ultra」同様に、カメラバンプに放射状のラインが入っている。

ファーウェイ Pura 80
中国メーカーらしい「Pura 80 Pro」のレッドモデル(筆者撮影)

ところで「Pura 80」シリーズは画面に保護ガラスを貼らなくとも傷がつきにくいという。これはファーウェイが開発したKunlun Glassというガラスをディスプレイに採用しているからだ。「Pura 80 Ultra」のクリスタルアーマー・Kunlun Glass第二世代は従来比で耐落下性が25倍、傷への耐性が16倍向上。

「Pura 80 Pro」「Pura 80」の採用するKunlun Glass第二世代は落下耐性が20倍向上している。ファーウェイはスマートフォン本体だけではなく、このようにガラス素材まで自社開発しているのだ。保護フィルムや保護ガラスを不要とすることから、それらの廃棄物を減らすこともできる。

「技術のファーウェイ」で存在感を示す

バンコクで行われた「Pura 80」シリーズ発表会の直後、市内のショッピングモールにあるファーウェイストアやポップアップストアを数店舗回ってみたが、平日昼間にもかかわらず新製品を試しに来るバンコク市民の数を多く見かけた。

グローバル販売モデルはOSにAndroidベースのEMUIを採用しており、グーグルサービスも一部制限があるものの利用できることからバンコクでも気になる消費者は多いのだろう。

再び中国国内の報道を見てみると、「Pura 80」シリーズの中国での販売数は好調であり、今のペースが続けば前モデルを抜くことは確実だと言われている。ファーウェイはほかにも折りたたみモデルで2つ折り、3つ折りと複数のラインナップを持ち、さらにPura以外のシリーズの製品も多く、今後も中国国内を中心にスマートフォンの販売台数は好調を維持するだろう。

好調なファーウェイのスマートフォン事業であるが、唯一の不安要素といえばアメリカ政府からの規制が続いていることだろう。しかし「Pura 80」シリーズの完成度を見ると、政治的な力を技術力で克服しようと本気で製品開発に取り組んでいる姿勢が感じられる。日本で製品を見ることは難しいが、ファーウェイの革新的な技術と情熱には今後も大きな期待が寄せられるだろう。

ファーウェイ ポップアップストア
バンコク市内のポップアップストア(筆者撮影)
山根 康宏 携帯電話研究家・ジャーナリスト

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やまね やすひろ / Yasuhiro Yamane

香港在住。石油化学企業の製造・研究・国際貿易業務を経てからフリーのジャーナリストに転身。中国および海外のスマートフォンや通信事情に精通。取材範囲は自動車、スマートシティー、インダストリー4.0、リテール、デザイン、材料まで幅広い。年の大半を海外市場の市場調査および海外展示会・発表会取材に当てており、脚で稼いだ情報を武器とする。大手IT系メディアに定期的に記事を執筆するほか、海外通信事情などの講演も積極的に行う。

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