ファーウェイが世界初デュアル切り替え望遠カメラスマホ。日本発売予定なしも完成度の高いPura 80シリーズ

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今回の新製品「Pura 80」シリーズはこの大ヒット製品の後継モデルだ。最上位モデルの「Pura 80 Ultra」は機能・性能・デザインに優れたファーウェイ史上最高の製品であり、2025年6月に中国で発売された後、7月末から8月にかけアジアや中東で販売が始まった。前モデルに引き続き日本での発売予定は一切ないが、それが残念だと思えるほど完成度の高い製品になっている。

「Pura 80 Ultra」の最大の特徴は望遠カメラだ。最近のスマートフォンの望遠レンズはプリズムを使い光を90度曲げレンズの実質長を増やす「ペリスコープレンズ」を搭載している。

「Pura 80 Ultra」は1つの光学センサーの上でこのプリズムをスライドさせることにより、3.7倍と9.4倍、2段階の望遠を利用可能にした。精密な位置合わせが必要なセンサーを動かす機構は世界初であり、ファーウェイの技術力の高さを改めて思い知らされる。

デュアル望遠カメラ
世界初のデュアル望遠カメラ(筆者撮影)

一般的なスマートフォンなら望遠を2つ搭載する際、センサーとレンズを2組用意する必要がある。しかもそれぞれがペリスコープレンズならばスマートフォン内部に多くの空間を必要とし、また本体重量も増してしまう。

ところが「Pura 80 Ultra」は実質的に4つのカメラを搭載しているにもかかわらず、本体重量とサイズは3つのカメラを搭載する他のモデルと同等に納めているのだ。

高性能なカメラにAI機能も強化

メインの広角カメラは大型の1インチセンサーを搭載し、ダイナミックレンジは「16EV」と前モデルより4段階拡大した。さらにファーウェイが開発したカメラのイメージング技術「XMAGE」により最適な色表現を実現している。逆光でも白とびせず人物の肌の色を自然に表現したり、夜間撮影でもノイズを抑えると共に派手さを抑えつつ鮮やかな色表現が可能だ。

また物理的な絞り羽根をf/1.6からf/4.0まで0.2段階で可動可能で、より自然なボケの表現や美しい光芒を写し込むこともできる。

物撮りなどでは逆に前後にピントの合った写真が求められるが、可変式絞りは一般的なスマートフォンでは難しい「ボケの無い」撮影も可能なのである。この可動式絞りは下位モデルの「Pura 80 Pro」「Pura 80」にも搭載されており、ファーウェイのカメラフォンの特徴の1つとなっている。

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