もちろん、セイコーマートの出店は北海道に限られ、道央道の野幌PA(上り/下りに1店ずつ)と札樽道の金山PA(こちらも上り/下り合わせて2店)となっている。

路線ごとに大きな差はないが、特徴があるとすれば、常磐道の5店舗(千代田PA上り/下り、日立中央PA上り/下り、関本PA下り)がすべてファミリーマートになっているくらいだろうか。
通常の店舗と違うのは、観光客の立ち寄りが多いため、地域の名産、つまり「お土産」として主に菓子類を売っていること、そして当然だが酒類の販売はしていないことである。
“セコマ”の愛称で道民に愛されているセイコーマートは、店舗内で調理する温かい弁当や総菜が買える「ホットシェフ」が高速道路の店舗にもあって、セコマユーザーにも安心である。

筆者が定期購読している月刊誌『道路』(公益社団法人「日本道路協会」発行)の今年の5月号には、セコマの社長の寄稿文が掲載されていたので、てっきり休憩施設への出店の内容かと思ったが、そうではなく、道内に1000店以上を出店し、道内の人口カバー率が99%という地域密着型のコンビニにとって、高速道路をはじめとする高規格道路がいかに重要かを論じた内容であった。
自社で持つ農場から製造工場へ、そして各店舗へ商品を届ける配送センターなど、セコマの店舗網が、高規格道路なしに成り立たないことが詳細に述べられている。
特に昨年12月に道東道の阿寒IC~釧路西ICの開通により、道東方面への配送時間が短縮されたことは物流の効率化に大きく貢献したとして、その効果を強調していた。
SA/PA内店舗は街のコンビニと何が違うか?
話をSA/PAのコンビニ店舗に戻そう。
コンビニの役割は、他にも多くの店舗が入るPasarのような規模の大きなところでは、まさに街のコンビニ的な役割を持つが、規模の小さなPAでは、入っている店舗がコンビニだけ、というところも少なくない。
そうした店舗の中には、お土産需要に対応した商品を強化していることに加え、イートインコーナーを設けて、飲食施設の代替機能を引き受けているところもある。
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