「いったい誰が使うんだ?」とネット騒然、クレカ業界もザワつく《年会費60万円》のJAL Luxury Cardはどんな人なら"向いている"のか

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2つ目が、JALカードがこのところ、ビザブランドとの連携を強化していたと見られていたことだ。JALカードでは、ビザやマスターカード、アメックス、JCBといった国際ブランドが選択可能だが、中でもビザブランド向けの特典やキャンペーンを重点的に展開し、他ブランドとの差別化を図っていた。

ただ、今回の「JAL Luxury Card」の国際ブランドはマスターカードとなっており、そうした観点からも意外性がある選択だったわけだ。

狙い撃ちしたのはどんな層か

クレカ業界関係者にとっても青天の霹靂だった「JAL Luxury Card」だが、その実態を見ると、アプラスが発行する上級会員向けカード「Luxury Card」をベースとしたものだ。同カードはBLACKが年会費11万円、GOLDが年会費22万円となっており、高いキャッシュバック率や毎月最大3枚の映画館無料券、会員同士のネットワーキングイベントなどが特徴だ。

「JAL Luxury Card」でもそれぞれBLACK、GOLD相当の付帯サービスが利用可能で、それだけでも11万〜22万円の価値があるといえる。言い換えれば、JAL特典に対して13万2000〜37万9000円分の追加コストがかかっている構造だ。

JAL Luxury Cardシリーズの特徴

このように考えると、「誰にでも」ではなく、「ある層」を明確に狙い撃ちした設計だということが見えてくる。その「ある層」こそ、JALの上級会員資格に年間30万円近い価値を見いだす層だ。

とくに大きな価値となっているのが、招待制カードのLimitedにおける「JMBサファイア」と「FLY ONポイント」である。

通常、JALの上級会員資格である「JMBサファイア」ステイタスを得るためには、JALの上級会員資格を判定するための搭乗実績ポイント「FLY ONポイント」を年間5万ポイント獲得、または年間50回以上の搭乗と1万5000FLY ONポイントの獲得が求められる。

例えば、JALカードプラチナ会員が通常運賃(フレックスなど)で羽田~那覇間に搭乗した場合、片道で2368FLY ONポイントが得られる。つまり、5万FLY ONポイントを得るためには、単純計算で10回以上、同区間を往復しないといけない計算になる。

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