「で、何が言いたいの?」と言われてしまう人が陥る”話し方のミス"。説明上手な人がやっている「きちんと伝えるためのポイント」とは?

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S(概要):大谷翔平選手が大リーグ史上初の「51本塁打-51盗塁」を達成しました。

きちんと伝わる説明の「型」と「コツ」:アナウンサーが教える「言葉の力」を磨く技術 (単行本)
『きちんと伝わる説明の「型」と「コツ」:アナウンサーが教える「言葉の力」を磨く技術』(三笠書房)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

D(詳細):19日のマーリンズ戦で、大谷選手は1回に50盗塁目、2回に51盗塁を記録。その後、6回に49号、7回に50号、9回に51号のホームランを放ち、「51-51」という記録を達成しました。

S(まとめ):大谷翔平選手の「51-51」達成は、メジャーリーグ122年の歴史で初めての快挙となり、野球界に新たな歴史を刻みました。

概要、詳細の後にまとめを繰り返すことで、内容がしっかり頭に入るだけでなく、大谷選手の記録がいかに素晴らしいものか、印象に残りますよね。

一方、説明下手な人は「何が言いたいの?」と聞かれるほど冗長に説明をします。

Before:昨夜、友達と飲みに行ったんですが、最近彼、転職したらしいんです。しかも、その転職先がすごくいい会社みたいで、給料が上がり、休みも増えたって言っていました。それを聞いて、私も転職しようかなと思っているんですよね。

なんだか雑談のようですね。これでは「何が言いたいの?」と言われそうです。それでは、これをSDS法に当てはめてみましょう。

After:
S(概要)
私、転職しようと考えています。
D(詳細)最近転職した友人と、昨日話をしたのですが、友人が転職した先では給料が上がり、休みも増えたそうです。それを聞いて、私も転職したいと思いました。
S(まとめ)よりよい条件の会社が見つかったら、転職しようと思っています。
イラスト
SDS法を使ってわかりやすく伝えてみよう(イラスト=村林タカノブ)

順番を変えるだけでわかりやすくなる

内容は同じなのに順番を変えただけで、言いたいことがわかりやすくなりました。

SDS法の特徴は、同じ内容を3回繰り返すため、相手の印象に残りやすいという点にあります。また、こうした特徴から、就職面接での自己PRにも適しています。

「言いたいことは何?」をなくすには、概要から伝えるSDS法を試してみましょう。

阿部 恵 スピーチコンサルタント、元TBS系列中部日本放送アナウンサー、元国会議員政策担当秘書

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あべ めぐみ / Megumi Abe

神奈川県川崎市出身。中部日本放送(CBC)にアナウンサーとして入社。CBC「サンデードラゴンズ」キャスター、TBS「おはようクジラ」中継キャスター等を歴任。芸能・スポーツ界をはじめ、これまでインタビューした人の数は1万人以上。TBS系列28局の中で最も優れたアナウンサーに与えられる「アノンシスト賞・最優秀賞」ほか、数々の賞を受賞。その後、フリーアナウンサーとして活動したのち、出産を経て、キャリアチェンジ。国会議員政策担当秘書資格を取得し、政財界のトップリーダー、官僚らとやりとりしながら政策立案、国会質問原稿作成、選挙戦略策定等に従事。有権者にきちんと伝わる説明や話し方指導を行う。政治家や元総理夫人、上場企業の社長・役員、弁護士等のトップリーダーから企業研修まで、これまで6000人以上にスピーチ指導を実施。著書に『1日1トレで「声」も「話し方」も感動的に良くなる』(日本実業出版社)がある。

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