映画「火垂るの墓」が配信開始で「え、ジブリ作品だったの!?」との声が続出 レンタルビデオ店が消滅しつつある時代に考える"名作の入口"
その中でふと目に留まったのが、「タイトルは知ってたけど、ジブリ作品だったのか」というコメント。意外ではあるものの、『火垂るの墓』が長らくテレビ放送も配信もされていなかった状況を考えると、そのような人がいても不思議ではない。
ジブリになじみがない世代が増えている?
ジブリの旧作を国内で観るための方法は、今のところ「DVDやBlu-rayを購入・レンタルする」か「地上波の再放送を待つ」のどちらかしかない(『火垂るの墓』は今回配信されることになったが)。

だが最近ではレンタルビデオショップの閉店ラッシュが続いていて、生活圏内でDVDやBlu-rayを借りられる場所がないという人も珍しくない。そのため実質的には、「地上波の再放送」がほぼ唯一残されたジブリ作品の入り口である。
けれどテレビで流れる映画は、ご存じのとおり見逃し配信されない。ドラマやバラエティのようにTVerで無料視聴できるわけではないため、「観たくてもちょっと面倒」なのが難点と言えるだろう。
「テレビ視聴習慣があまりない」「テレビを持っていない」という若い世代を中心としたテレビ離れ層にとっては、ジブリ作品に触れる機会がもっと少なくなっているはずだ。
LINEリサーチによる調査レポート(2023年)によると、単身世帯のテレビ保有率が全世代では7割台後半であるのに対し、10代では5割台後半、20代では7割弱と平均より低い傾向。対してパソコンの所有率は10代・20代ともに7割台で、テレビよりもパソコン保有率が高い結果だ。この傾向は今後も加速化していくだろう。
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