米本社の翼に乗ったキャタピラー日本法人--三菱重工との合弁を完全解消
世界最大の建機メーカー、米キャタピラーは4月2日、三菱重工業が保有していた日本法人・キャタピラージャパン(本社・東京都世田谷区)の株式(保有比率33%)をすべて取得する手続きを完了した。
同日をもって、キャタピラージャパンはキャタピラーの完全子会社になった。今後、キャタピラージャパンの組織はキャタピラーの既存の部門に統合され、米国本社の決定事項が今までに増して迅速に実行できるようになる。
4月2日、キャタピラーは都内で会見を開き、キャタピラーのリチャード・ラヴィン成長市場グループプレジデント(=タイトル横写真の人物=)、アリ・バハジ・キャタピラージャパン会長、竹内紀行キャタピラージャパン社長の3人が出席した。
アリ・バハジ・キャタピラージャパン会長(=上写真=)は「今回の完全子会社化は、何年もかけて考えられた戦略だ」と話す。キャタピラーが日本に進出したのは1963年。当初は三菱重工との折半出資の合弁会社、キャタピラー三菱として日本市場に乗り込んだ。その後87年に新キャタピラー三菱と社名を変更。今回の完全子会社化につながる動きは、2008年にキャタピラーが出資比率を67%まで引き上げて主導権を握り、社名をキャタピラージャパンと変更したときからすでに始まっていたのだ。