100%電動化の方針変えぬアウディの最新作「Q6 e-tron」が「新時代BEV第1号」である理由は、クルマだけでなく生産工程にもあった!

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ステアリングホイールを切りこんでいくと(ようするにハンドルを回すと)車体は素直に反応して、もたつきがなく、向きを変えていく。

また、車体の傾きもうまく抑えられており、小さなカーブが連続する道でも、意外なほど気持ちのよいドライブが楽しめた。

ギアを選ぶシフトゲートには「B」モードが設定されている。

電気信号のシフターは使いやすい
センターコンソールにある電気信号のシフターは使いやすい(写真:アウディジャパン)

選択すると、アクセルペダルを踏む足の力をゆるめたとき、モーターが逆回転して電気を起こす回生モードに入り、同時に制動がかかる。つまり、アクセルペダルを踏む足の力だけで、加速と減速が行えるモードだ。

そのため、Bモードを使ってカーブを抜けていくときは、ステアリングホイールの操作と右足の動きだけで、運転のリズムを作ることができる。

静粛性は高く、後席スペースは広い。ドライバーだけでなく、後席に人を乗せる機会が多いユーザーにとっても、使い勝手がよさそうだ。

S lineパッケージには専用シートが装着される(写真:アウディジャパン)
S lineパッケージには専用シートが装着される(写真:アウディジャパン)
後席空間は広々としていて居心地がよい(写真:アウディジャパン)
後席空間は広々としていて居心地がよい(写真:アウディジャパン)

このさき、360kWとよりパワフルな「SQ6 e-tron」の導入も控えている。最近のアウディはICE(エンジン車)もかなりよい出来なのだが、Q6 e-tronに乗ると、いかにBEVに力を入れているかがわかる。

「e-tron」のネーミングに馳せて

アウディのBEVモデルに使われる名称、e-tron。この名前で得をしていると思うのは、私だけだろうか。適度に未来的で、わかりやすい。いい響きだ。

e-tronの名は、同名の最初の市販モデルのデビューに先立ち、2009年にコンセプトモデルで使われた。

そのとき私がぱっと連想したのは、ディズニーのSF映画『トロン』(1982年)や、日本製のOS「TRON」(1984年〜)である。

当時、めずらしかった電気を意味する接頭辞(のような)「e-」がつけられていたのも新鮮だった。

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誰の提案したのか寡聞にして知らないのだが、新しい世界の訪れの前触れのようで、響きは斬新だった。

いまでも「e-tronって上手なネーミングだなぁ」と私は思っている。

そして、e-tron各モデルの出来ばえは確か。Q6 e-tronも、その名にふさわしいモデルに仕上がっているといえる。

【写真】アウディ「Q6 e-tron」のスタイリングやディテールをもう一度見る(20枚)
<アウディ Q6 e-tron クワトロ>
全長×全幅×全高:4770mm×1940mm×1695mm
ホイールベース:2895mm
車重:2410kg
パワートレイン:電気モーター×2
駆動方式:全輪駆動
駆動用バッテリー容量:100kWh
システム最高出力:285kW
最大トルク:F:275Nm、R:580Nm
一充電走行距離:526km(WLTCモード)
乗車定員:5名
価格:998万円
問い合わせ:アウディジャパン
小川 フミオ モータージャーナリスト

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おがわ ふみお / Fumio Ogawa

慶應義塾大学文学部卒。複数の自動車誌やグルメ誌の編集長を歴任。そのあとフリーランスとして、クルマ、グルメ、デザイン、ホテルなどライフスタイル全般を手がける。寄稿媒体は週刊誌や月刊誌などの雑誌と新聞社やライフスタイル誌のウェブサイト中心。

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