シャープに台湾鴻海精密工業が出資し筆頭株主に。発表会見の詳報

シャープに台湾鴻海精密工業が出資し筆頭株主に。発表会見の詳報

シャープは3月27日、EMS(電子機器の受託製造)世界最大手の台湾鴻海精密工業(ホンハイ)グループとの資本・業務提携を発表した。シャープは2013年3月までにホンハイグループ4社に670億円の第三者割当増資を実施する。これにより、ホンハイグループはシャープ株10%弱を取得し、日本生命を抜いて筆頭株主となる。

シャープは主力の堺工場(大型液晶パネル生産)の支配権もホンハイ側に売却する。堺工場の所有・運営子会社「シャープディスプレイプロダクト」株式のうち46・5%(660億円)を、ホンハイグループのトップ、郭台銘(テリー・ゴー)氏が譲り受ける。堺工場は、ホンハイとの共同運営に変わる予定。

稼働率50%前後で低迷する大阪府堺市の液晶パネル工場の販路獲得が中心的な狙い。シャープは10月からホンハイ向けに液晶パネルの供給を始め、最終的にホンハイは堺工場で作られるパネルの50%を引き取る。また、この資本提携でシャープは1300億円を調達する。赤字決算で悪化した資金繰りや財務体質改善にもつながる。

アジア系同業が、日本の家電メーカーの大株主になるという例を見ない決断。4月1日にシャープ新社長に就任する奥田隆司・常務執行役員は、記者会見の冒頭、「研究開発から設計、生産、調達、販売、マーケティングまですべて手がける従来のやり方には限界があった」と認めたうえで、これからはホンハイとの提携を生かし「バリューチェーンの中で適時ホンハイの協力を仰ぎ、グローバルレベルな垂直統合モデルをいっしょに作り上げていきたい」と語った。

奥田次期社長が出席し、都内で開かれた記者会見の主なやり取りは以下の通り。

--これまで利益を出してきたシャープ1社による垂直統合モデルがなぜ限界を迎えてしまったのか。
 
 円高を初めとする”6重苦”と呼ばれる環境の中、シャープ単独で市場変化に適応し、戦っていくことの限界が見えてきた。そこでこのアライアンスにより、グローバルな垂直統合モデルを作り上げていく。世界で勝てるシナリオがその先に存在すると考えている。

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