あと数年は我慢、渋谷駅「乗り換え不便」解消の道 空中回廊と地上自由通路で移動も眺望もすっきり

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渋谷駅 ハチ公改札移転後
工事中で駅の出入り口がわかりにくい渋谷駅(編集部撮影)

冒頭から私事で恐縮だが、記者は休日に東京都の観光ボランティアをしている。都心ターミナル駅や観光名所の周辺で地理に不慣れな外国人旅行者に観光案内するのが主な役割だ。日本人でも困っている様子の人を見かければ声をかけて案内をすることもある。

渋谷駅前で「渋谷駅はどこですか?」

渋谷駅では出入り口付近の歩行者の邪魔にならないような場所に立って案内をする。初めて担当する駅では、事前に事務局の人からよく聞かれる質問を教えてもらうのだが、渋谷駅では「ハチ公像はどこですか」「スクランブル交差点はどこですか」という質問がとくに多いという。

「そんなバカな」と思ったが、実際に渋谷駅で活動してみたら外国人、日本人を問わず「ハチ公はどこですか」「スクランブル交差点はどこですか」という質問は確かに多かった。西口、東口、宮益坂口などの出入り口付近からはハチ公像もスクランブル交差点も見えないので、どこにあるかわからないのも一理ある。

【写真】全体の工事完了が「7年遅れ」になった渋谷駅。完成後の姿はどうなる?銀座線のホーム上に整備する「スカイウェイ」予定地からの眺めや、工事中で乗り換えが複雑になっている現在の駅の様子

中には「渋谷駅はどこですか」と尋ねる外国人もいた。目の前に渋谷駅の出入り口があるのにもかかわらず、である。大多数の日本人は緑のJRロゴを見るだけで駅だとわかるが、外国人には通用しない。「SHIBUYA STATION」という英文表記も瞬時に駅だと判別するには小さいようだ。

そもそも再開発の工事を行っている場所や超高層ビルの玄関が駅の出入り口になっていること自体、一般的な駅舎をイメージする外国人には想定外なのかもしれない。

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