あと数年は我慢、渋谷駅「乗り換え不便」解消の道 空中回廊と地上自由通路で移動も眺望もすっきり

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地上レベルではハチ公改札前と南改札前の2カ所に最大幅員20mの東西自由通路が整備されるため、宮益坂方面、道玄坂方面へのアクセス性が大きく向上する。

渋谷駅 東西自由通路
東西自由通路はハチ公改札前と南改札前に整備する(画像:渋谷区)
完成後の渋谷駅地上階のイメージ。2つの東西自由通路があるのがわかる(画像提供:渋谷駅前エリアマネジメント)
上記のイラストのハチ公広場付近を拡大したもの。田園都市線・半蔵門線ホームと地上をつなぐA8出口のすぐ左に自由通路があり、JRの改札口と近くなったことがわかる(画像提供:渋谷駅前エリアマネジメント)

ハチ公広場側の自由通路は田園都市線・半蔵門線のホームとつなぐ階段(A8出口)のすぐ脇に整備される。改札の位置はさほど変わらないが、迂回をするようにぐるりと回る必要はなくなり、通路の幅も広くなるため、スムーズな移動が可能になる。また、スカイウェイを含む上部のデッキを利用する人が出てくるため、移動の分散が見込めることも地上の混雑緩和につながりそうだ。

渋谷駅 東西自由通路 イメージパース
東西自由通路のイメージ(画像提供:渋谷駅街区共同ビル事業者)
【写真をもっと見る】銀座線のホーム上に整備する「スカイウェイ」予定地からの眺めや、工事中で乗り換えが複雑になっている現在の様子など再開発が続く渋谷駅とその周辺

利便性改善、なるべく早く

工事中、我慢を強いられてきた利用者は将来の完成形が見えたことで、もう少し我慢しようという気持ちになるかもしれない。とはいえ、完成まであと6年という期間はいかにも長い。

6月3日に東急が開催した再開発の最新情報発表会の場で、「もっと早く不便を解消できないか」と質問したところ、東急都市開発本部渋谷開発事業部の田邊秀治開発推進グループ統括部長は、「2030年度より前に利便性を改善できるかどうかは明言できないが、実現するよう検討していきたい」と述べた。

5月9日付で3事業者が共同で発表したリリースには「1日でも早い完成(を目指す)」という表現が繰り返し出てくる。安全最優先という前提を維持したうえで、仮オープンなどの方法で早期に利便性を高める方法を探ってほしい。

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大坂 直樹 東洋経済 記者

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おおさか なおき / Naoki Osaka

1963年函館生まれ埼玉育ち。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。生命保険会社の国際部やブリュッセル駐在の後、2000年東洋経済新報社入社。週刊東洋経済副編集長、会社四季報副編集長を経て東洋経済オンライン「鉄道最前線」を立ち上げ。製造業から小売業まで幅広い取材経験を基に定年退職後の現在は鉄道業界を中心に社内外の媒体で執筆。JR全線完乗。日本証券アナリスト協会検定会員。国際公認投資アナリスト。東京交通短期大学特別教養講座講師。休日は東京都観光ボランティアとしても活動。

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