あと数年は我慢、渋谷駅「乗り換え不便」解消の道 空中回廊と地上自由通路で移動も眺望もすっきり

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東口には宮益坂上と渋谷ヒカリエの3、4階で接続する「ヒカリエデッキ」が2021年7月に完成している。

4階東口スカイウェイは渋谷ヒカリエ4階とスクランブルスクエア中央棟3・4階広場を結ぶデッキで、その先は西側に整備される「西口スカイウェイ(仮称)」、さらに渋谷マークシティともつながることで、これらが完成すれば東側の宮益坂上と西側の道玄坂がデッキ上でほぼフラットに行き来できるようになるわけだ。

渋谷スカイウェイ 予定地 眺望
スカイウェイ予定地から南側を見たところ。首都高速道路の高架や「渋谷ストリーム」(中央右側)が見える(記者撮影)
渋谷 立体動線 イメージ
完成後のイメージ。渋谷ヒカリエ(左上)から銀座線ホーム上のスカイウェイを通って道玄坂方面(右側)までほぼ段差なしで行き来できるようになる(画像提供:渋谷駅前エリアマネジメント)

「スカイウェイ」新たな観光地にも?

では、宮益坂と道玄坂を行き来する人はどのくらいいるのだろうか。再開発の担当者に尋ねてみたら、「定量的な人数は把握していない」としたうえで、「宮益坂から道玄坂への移動は時間がない、歩くのが疲れるといった理由であきらめていた人にスカイウェイで移動していただける。たとえば、宮益坂上の先にある青山学院大学の学生が道玄坂方面で食事や買い物をするのは非常に便利になる」と話してくれた。また、「表参道から青山通りを通って道玄坂まで歩きたいという外国人旅行者にも便利だと思う」。

実際に歩いてみると、床の塗装や手すりなどは未完成の状態だが、銀座線の屋根の上を歩いていると思うとなかなか楽しい。

移動の利便性が高まること以上に魅力的なのは眺望である。少し高い位置から新宿方面につながる明治通りを見渡すことができる。

渋谷スカイウェイ 眺望
スカイウェイ予定地から見た南側の眺望。新宿へとつながる明治通りを見渡すことができる(記者撮影)

さらに、中央棟3・4階広場はスクランブル交差点やハチ公広場を見下ろすことができる位置にある。完成すれば新しい観光名所になる予感がする。東口からも西口からも広々としたデッキでつながるため「ハチ公像やスクランブルスクエアの場所がわからない」といった旅行者からの問い合わせも減るに違いない。

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