あと数年は我慢、渋谷駅「乗り換え不便」解消の道 空中回廊と地上自由通路で移動も眺望もすっきり
駅の中は観光ボランティアの活動の対象外なので旅行者の反応はわからないが、記者自身が普段から渋谷駅を利用しており、異なる鉄道会社どうしの乗り換えがスムーズにできないのはよくわかる。たとえば、京王井の頭線と銀座線は本来ならまっすぐ歩けば乗り換えできるはずなのに、現在は工事中のため、何度か曲がって方向を変えないと改札口にたどり着けない。
1月26日からはJRのハチ公改札が宮益坂寄りに移転し、東急田園都市線・東京メトロ半蔵門線とJR線の乗り換えに以前よりも時間がかかるようになった。これも渋谷駅の工事によるものだ。


全体の完成時期は「7年遅れ」に
渋谷駅の再開発は同駅に乗り入れる東急、JR東日本、東京メトロの3社による「100年に一度」とされるビッグプロジェクトだ。再開発の目的には移動の利便性の改善も含まれているが、工事期間中は逆に移動の利便性を損ねている。
しかも、当初、2027年度としていた全体の完成時期が7年遅れて2034年度に先送りされると5月9日に発表された。駅の機能を止めずに工事を進めることが想定よりも難しかったためだという。
再開発計画の始まりは今から四半世紀前の2000年1月。東急東横線と東京メトロ副都心線が相互直通運転をする方針が決まったのが契機となった。2008年6月に東京メトロ副都心線が開業した頃から大変革の時代が始まった。
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