「"特殊な職業"アイドルを通算14年」「一度は卒業、決めたけど…」それでも辞めない理由 “ぁぃぁぃさん”復帰の裏側

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エビ中での活動期間は、7年9カ月。2017年8月に転校(エビ中における卒業)を発表し、2018年1月の日本武道館公演で人生初のアイドル活動に終止符を打った。

「がんばった先に『何かがある』と信じて、駆け抜けていました。転校したのは18歳でしたけど、じつは『10代でアイドルは終えよう』と思っていたんです。誰かに作っていただいたものの中にいる環境への不安があったし、大舞台に立っても、自分で成し遂げた感覚がなかったんです。それは悔しさでもあって、20代で悔しさをじかに味わってみたいと思ったので、転校を決めました」

古巣との「相乗効果」が生まれるなら

エビ中の転校後は、スターダストを退所。自分の無力さを「身にしみて味わったほうがいいのではないか」と思い、フリーランスとなった。

ぁぃぁぃさん
XやInstagramなど、SNSは軒並み10万フォロワーを超える人気インフルエンサーとしても活動(撮影:今井康一)

表舞台で「ぁぃぁぃ」としての活動がスタートして以降、しばらくはエビ中出身であるとは名乗らずに。しかし、2023年11月、音声配信メディア「Artistspoken」の番組『幼馴染なふたり』をきっかけに、エビ中の現メンバーである真山りかと共演。グループの名を再び、公言するようになった。

「エビ中の存在が大きかったし『頼りたくない』という気持ちがあったんです。でも、番組のお話をいただいたときに、パートナーは『自分を知っている人でないと、面白い話ができない』と思って、私から『エビ中メンバーはどうですか?』と提案しました。スタッフさんには『ずっと、黙っていましたよね。アリなんですか?』と驚かれたんですけど、迷いはなかったです」

26歳になって「エビ中で出会ったファミリー(エビ中ファンの愛称)のみなさんと同い年」になったと痛感。「いまの自分が、当時の自分から元気をもらうような関係性は特別」だとつぶやく。

古巣のライブにも足を運ぶ現在では、自身のアピールによって「いまのエビ中を見ていただけるなら」とも願う。自分もMaison de Queenの一員として、共にステージへ立つ“同志”として「相乗効果」が生まれるなら。

歩む道は別々であっても、ぁぃぁぃさんの中には、エビ中で育まれた魂がいまなお宿っている。

【この記事の続き】
「アイドルは"人生をかけた長編小説"」「昔は"青春を売る仕事"と思っていたけど…」アイドル“2周目”の人生を選んだ"ぁぃぁぃさん"の大胆告白
カネコ シュウヘイ 編集者・ライター

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Shuhei Kaneko

1983年11月8日生まれ。埼玉県出身。編集者・ライター。成城大学文芸学部卒。20代後半に自動車系雑誌の編集プロダクションから独立。以降、フリーランスとして活動を続ける。ライブへ月4〜5回通うほど根っからのアイドル好きが講じて、2014年頃からはエンターテインメント分野を中心に、取材・執筆へ尽力する。雑誌、Web、書籍と媒体は問わず。ブックライターも担う。

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