笑うはトヨタばかり!? エコカー補助金の功罪

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「年明け以降、アクアの人気がすごい。商談スペース確保のため、展示車を外に出さなければならないほどだ」(都内のトヨタ自動車系列の販売店店長)

トヨタの新型ハイブリッド車(HV)「アクア」の販売が好調だ。国の新しい燃費基準で35キロメートル/リットルと飛び抜けた燃費性能を実現。昨年12月の発売以降、約5~6カ月待ちの状態が続いている。

追い風となっているのが、2009年以来2度目となるエコカー補助金だ。一定の燃費基準を達成した普通車に10万円、軽自動車に7万円が支給される仕組み。申請受け付け開始は4月2日だが、昨年12月20日以降の登録・届け出車が対象となるため、すでに販売に好影響が出ている。

「弊社といたしましては、(中略)サポートに全力を尽くして参りますが、次のような場合には補助が受けられなくなりますので、予めご了承下さい」──トヨタ東京カローラ系列の各販売店では3月1日以降、「エコカー補助金について」と題された書類を新車購入者に提示し、署名を求めている。

これは3000億円ある予算枠が尽きた場合、補助金を受けられない可能性があることなどを明記したもの。補助金の申請は納車後しかできない。業界内では「8~9月ごろには補助金を使い切る」との見方が強く、納車まで約半年待ちの「アクア」の場合、「今から注文しても間に合わない可能性がある」(前出の販売店)。4月の申請開始を前に、早くも実質的な“終了”となりかねない勢いなのだ。

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