東洋経済オンラインとは
キャリア・教育 #近視は病気です

イグ・ノーベル賞博士が明かす「あれ?」「なんで?」と考える大切さ――13歳から「フロンティア思考」はつくれる

8分で読める
  • 宮下 芳明 明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科 教授
  • 窪田 良 医師、医学博士、窪田製薬ホールディングスCEO
2/4 PAGES
3/4 PAGES
4/4 PAGES

宮下:小学校から高校までの指導要領の改訂でも、学生たちの「考える力」を伸ばそうという方向に進んでいるので、やはり「答えがない問題」に立ち向かうための力が必要だということは認識されてきていると思います。それを私なりの言い方で、若い人たちに伝えたいと思って本を書きました。

私は小さい頃から「なんでだろう」と考え続ける子どもだったのですが、よくやっていたのが、目を閉じて右目の右端を指でそっと押してみること。すると、なぜか左目のほうに光を感じられる。左右が逆に反応しているのが面白くて、ずっと試していたのを覚えています。

窪田:目の端を押すことで、視覚の受容体が刺激されて光が見えているのですね。

「なんで?」の疑問から研究への扉が開かれる

宮下:はい。もともと画像工学科の出身でカメラの構造についても学んだのですが、左右が逆になるのはカメラの仕組みと一緒ですよね。実は、これは授業のデモンストレーションでもよく使っているのですが、それは研究の面白さを感じてほしいと思っているからなんです。

『13歳から挑むフロンティア思考 イグ・ノーベル賞受賞者が明かす「解なき世界」を生き抜くヒント』(日経BP)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

つまり、この世に光がなくても光として感じることはできる。それと同じように、たとえば味覚の分野だったら、「電気刺激を使うことで、塩を足さなくても味を変えられる」という発想ができるかもしれない。学生たちが研究に興味を持つきっかけになればと思って、いつも使っているたとえ話なんです。もちろん目を押すときは強く力を入れずに、そっと優しく、と言っています(笑)。

窪田:目のメカニズムはとても面白いので、それを知ってもらえるのは嬉しいです。些細なことでも「なんで?」と疑問を感じるところから、研究への好奇心が湧いてきますからね。

次回は、日本とアメリカの教育を比較しながら、これからの人材に必要な「問いの立て方」について話し合います。

(構成:ライター安藤梢)

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

キャリア・教育

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象