“実家じまい”で急増!《人形供養祭》ずらり3000体 その全貌と、大切な人形を手放す人々の思いとは?

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花月堂のHPには、手続きの流れや料金が明瞭に記載されている。供養料金は「1:人形・ぬいぐるみのみ」「2:ガラスケースまたは木箱入りの人形」「3:段飾りのセット」の3つに分類。1と2は箱やケースの大きさによって料金が変わり(最小サイズ2200円~)、3は五月人形飾り1セット(1万4300円)、ひな人形飾り1セット(1万7600円)の単位で料金が決まっている。

受け渡しは、自宅までの出張引き取り(要手数料)、申込者がヤマト運輸の宅急便で送る方法(送料は客負担)、平塚市内にある無人対応の人形供養ボックスへ持ち込む方法の3通りがある。

「人形供養で出張引き取りを行っているのはおそらく弊社だけで、特色でもあります。最初は神奈川県内だけでしたが、今ではニーズに合わせて東京、埼玉、千葉の一部まで拡大しています」

震災の被害を受けた地域からの預け入れが急増

申込数は1カ月で150~200件に及ぶ。個数としては宅急便が多いが、売り上げの割合は単価の高い出張引き取りのほうが多いという。人形供養ボックスは近隣の申込者のほか、出張引き取りエリア外の静岡、山梨、群馬など遠方からの預け入れもあるとのこと。

全国から人形が集まる花月堂だが、2024年元日に起きた能登半島地震のあとは、能登地方から頻繁に宅急便が届いたという。

「地震で家が倒壊して、もう住むことができないので片づけをしていたらお人形が出てきたというお客様が多かったです。また、能登の漁師の方から、漁業を廃業することになったので大漁旗を供養したいと10枚くらい送られてきたこともありました」

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