JR東「新たな夜行特急」はJR西「銀河」と何が違う? 寝台列車ではないが「車内で横になれる」のは同じ

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JR東日本でも同様のことができないか尋ねてみたら、「ルートがまだ決まっていないのでこれから」とコメントしたが、「お客様のニーズに合わせて変化していくものなのかもしれない」とも話していた。途中下車して地域の素材を使った夜食を食べて、その感想を車内で語り合う。旅の楽しみも増えるし、地域の観光振興という観点から十分ありうる施策だと思う。

紀南コースは京都から新宮に向かう列車は夜行だが、新宮から京都に向かう列車は昼間の運行となる。ウエストエクスプレス銀河は昼間の乗車も考慮しており、長い乗車時間を飽きることなく快適に過ごしてもらいたいという狙いから、車内にはフリースペースが至るところに設けられている。

ウエストエクスプレス銀河 フリースペース
「ウエストエクスプレス銀河」のフリースペース(記者撮影)

昼間を走る可能性、そして料金は?

ウエストエクスプレス銀河のデビューとほぼ同時期の2020年10月には、JR九州が「36ぷらす3」という観光特急を運行開始している。同社の主力特急として活躍した787系を改造した車両が用いられ、看板の豪華寝台列車「ななつ星 in 九州」のようなゴージャスな車内空間が売り物だ。

36ぷらす3 787系
JR九州の観光特急「36ぷらす3」(記者撮影)
36ぷらす3 個室
「36ぷらす3」のグリーン個室(記者撮影)

ただ、この車両は昼間の走行を想定しており、夜行の需要は考えていない。その理由についてJR九州は、「より気軽に九州を体感しやすいよう、車内泊は行わず1日単位でご乗車いただけるプランとした」と説明する。「目的の土地でご夕食を取り、ご宿泊いただくことも、九州を知っていただけるために貴重な体験だと考えている」。

ウエストエクスプレス銀河や36ぷらす3の例も考慮してか、JR東日本の新たな夜行特急も「メインの使い方は夜行の長距離移動だが、昼間に近場を走るニーズもあると思う」という。ゆったりと寝そべりながら車窓を流れる景色を見るのも格別だろう。

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