トム・クルーズが「日本の母」と慕う”字幕翻訳家” 戦時下で「英語禁止」、デビューまで「20年」・・・ 《レジェンド・戸田奈津子さん》の生き方

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――コッポラ監督しかり、トム・クルーズさんしかり、戸田さんは映画人からの信頼も厚く、長くお付き合いをされてきていると思いますが。

それは、長く生きているからですよ。お友達ってそういうもんじゃないですか? 自分の気の合う方とは、命がある限りは途中で切れることはないでしょう。それはたまたま私がここまで生きてきたから、幸いにもそういう長い付き合いの方がいっぱいいらっしゃるということです。

自分をよく見せる”虚勢”は本当に嫌い

――コミュニケーションで心がけていることはありますか?

戸田奈津子
旭日小綬章を受章した字幕翻訳家の戸田奈津子氏(筆者撮影)

そういうことを計算ずくでやっちゃいけないですよ。自然にやっていれば、自然とそういう関係が生まれてくる。人との付き合いってそういうものでしょう。

何かを画策しちゃ駄目。それが結果的に今でも親しくさせてもらっているということで。

自分をよく見せたいとか、自分じゃない自分を見せようとするのが一番いけない。自分より大きく見せる虚勢とかね。そういうのは本当に嫌いです。

――そういう考え方は幼少期から自然と身についていた?

そうじゃない人を見て「嫌だな、ああいう風にはなりたくない」と思っていたんだと思います。反面教師というか。自分を偽るような人にはなりたくない。そう思っていたから、自然にそういう道を選んできただけですね。

壬生 智裕 映画ライター

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みぶ ともひろ / Tomohiro Mibu

福岡県生まれ、東京育ちの映画ライター。映像制作会社で映画、Vシネマ、CMなどの撮影現場に従事したのち、フリーランスの映画ライターに転向。近年は年間400本以上のイベント、インタビュー取材などに駆け回る毎日で、とくに国内映画祭、映画館などがライフワーク。ライターのほかに編集者としても活動しており、映画祭パンフレット、3D撮影現場のヒアリング本、フィルムアーカイブなどの書籍も手がける。

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