WWDC 25で発表された次世代iPhone用OS、透過・屈折・反射する「Liquid Glass」インターフェースとは何か


流れるように動く透明な階層であることで、美しさとわかりやすさを両立させているのだ。これはきわめて長い間、すべてのOSで動作するように熟考を重ねられてきたに違いない。この複雑なグラフィックを動かすために、Apple Siliconのパワーが必要であり、このシンプルなインターフェースで複雑な問題でも解決するためにApple Intelligenceが必要なのだ。すべてはつながっている。
奥の奥まで考えられたデザイン
アップルによると、このOSを実装するために重視するべきことは、3つ。
ひとつはHierarchy(階層の確立)、表示するものに、階層性を設けることでわかりやすく表示できる。ふたつめはHarmony(調和性の実現)、透明なグラフィックはコンテンツ自体の邪魔をしない。 最後にConsistency(一貫性の維持)、ユーザーインターフェースとして、常に一貫性を持ったルック&フィールを維持しなければならない。

階層性を実現するために、ディスプレイ内のデザインはハードウェアの角Rと中心を共有する円弧が使われるようになった。ハードウェアデザインと、ソフトウェアデザインが完全に融合したものになっている。OSもハードウェアもアップルが作っているからこそできる芸当だ。
「単なる透明」ではなく、透過、屈折、反射などの特性を持ち、ディスプレイ上を自在に動くことで、視認性と機能性と美しさをすべて満たしている「Liquid Glass」の登場を、楽しみに待ちたい。

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