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「東京メトロが運営」ロンドン地下鉄に起こる変化 イギリス鉄道の転換点?「再国営化」も動き出す

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ところで、ロンドンではこの日、もう一つイギリス鉄道界のマイルストーンとなりうる「別の出来事」が起きていた。イングランド南西部とロンドンを結ぶ幹線鉄道網、サウス・ウェスタン鉄道(SWR)の民間運行契約が終了し、国(運輸省)が直接監督する運営体制に移行したのである。

これまでSWRの運行は、前述の香港MTRCと英ファースト・グループの合弁会社「First MTR South Western Trains Limited」が担っており、コロナ禍や経済不安という厳しい条件下でも他社に比して安定的な運行を維持していた。

サウス・ウェスタン鉄道の列車=2023年、ウォータールー駅(筆者撮影)

「再国営化」も進みだす

実質的に国による運営体制に移行したのは、コロナ禍において制度の複雑さや弱点が明るみに出たこれまでの民営体制を改め、イギリス政府が鉄道の「再国営化」を目指しているためだ。新体制では、全国の鉄道は「グレート・ブリティッシュ・レールウェイ(GBR)」として一元管理される。

【写真と図をもっと見る】コロナ禍で「緊急対応」として制度が変わったイギリスの鉄道、どんなシステムに?東京メトロが運営に参画するエリザベス線の車両や駅の様子、路線図も

つまり、SWRは契約が終了したこのタイミングで、イギリスの鉄道の新しい歩みとなるGBRへの第一歩を踏み出したことになる。

5月25日は、外からは見えにくいが、イギリスの鉄道における“構造の転換”が確かに起きた日だった。イギリスで鉄道が誕生して今年で200年。今後これがどのような変化のうねりになるのか、次の「鉄道の時代」を読み解く鍵となるのかもしれない。

【写真を見る】「東京メトロが運営」ロンドン地下鉄に起こる変化 イギリス鉄道の転換点?「再国営化」も動き出す(20枚)
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