「ジェスチャーに矛盾」トランプ大統領“偽の白人迫害映像”を首脳会談で堂々と提示した深層心理

2025年5月21日、アメリカのトランプ大統領は、南アフリカのラマポーザ大統領との首脳会談において、「南ア政府は白人少数派への迫害を黙認している」と主張しました。この発言は早速SNSを中心に世界中に拡散されました。
ところが、トランプ大統領が証拠として提示した映像について、ロイターのファクトチェックチームが検証を行った結果、それは南アフリカではなく、実際には隣国・コンゴ民主共和国の都市で撮影された映像であることが判明しました。つまり、トランプ大統領は真実と異なる映像をもとに、自らの主張を展開していたのです。
このような世界的に注目される場で、なぜトランプ大統領は明らかに根拠の薄い主張を展開したのでしょうか。注目すべきは、トランプ大統領の非言語的な振る舞いです。表情、視線、ジェスチャーを手がかりに、その深層心理を分析してみましょう。
ラマポーザ大統領の反応—驚きと困惑の混在
結論から言えば、トランプ大統領は、主張の事実性よりも、「自分の発言は正しい」と人々に“感じさせる”ことを優先していたように見えます。トランプ大統領が求めているのは、視聴者の直感的な共感と感情的な支持です。その戦略は、ディベートというよりも、大衆扇動に近い心理的アプローチだと言えます。
トランプ氏の主張は、「白人農業従事者が南アフリカで虐殺されている」というものでした。その裏付けとして、白人に対する暴力を扇動するような映像が再生されます。映像が流れる直前、ラマポーザ大統領は眉と上まぶたを引き上げた驚きの表情を見せ、笑顔を浮かべながらも鼻にしわを寄せるという嫌悪の表情を示します。
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