「そこまで言うなら、材料の残り分だけね」 お荷物商品で一度終売した「ブラックサンダー」。《50円以下チョコ》市場で王者になれた深い経緯

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ブラックサンダー
ブラックサンダー。言わずと知れた大人気商品だが、実は過去に一度、終売になったことがある(筆者撮影)
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「チョコレート市場全体での売上個数No.1」のブラックサンダーは、50円以下で買える「小物チョコ」カテゴリの絶対的王者でもある。

この価格帯では、チロルチョコ、セコイヤチョコレート、ブラックサンダーといった3強体制が長らく続いた。その中で、最後発の「ブラックサンダー」は、1994年の発売後、まったく売れずに1年で販売を終了。復活したものの、平成の中ごろまで売れない状態が続いていた。

ブラックサンダーはなぜ「会社のお荷物」から、10年がかりでブレイクを果たし、年間2億本を売り上げる業界トップランナーにのし上がれたのか。

製造元の有楽製菓・河合辰信社長にお話を伺いながら、成長の軌跡と、小物チョコ各社の現状・今後を探ってみよう。

コンビニが「ブラックサンダーを超・売りたい!」理由

河合辰信社長
ブラックサンダーは、工場がある豊橋市の「とよはしアンバサンダー」に就任した。写真は有楽製菓・河合辰信社長(筆者撮影)

50円以下の「小物チョコ」は横幅数センチのスペースで販売できるとあって、コンビニではレジ横に置かれることも多い。単価こそ安いものの、高確率で“ついで買い”を誘発させるアイテムとして、単価アップ・実販アップを狙うコンビニには欠かせない存在だ。

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