「そこまで言うなら、材料の残り分だけね」 お荷物商品で一度終売した「ブラックサンダー」。《50円以下チョコ》市場で王者になれた深い経緯
このカテゴリの中で、1個40円少々の「ブラックサンダー」は年間2億本を売り上げ、「チョコレート市場売上個数No.1」に君臨している(インテージSRI+ チョコレート市場 期間:2021年4月~2022年3月 推計販売規模(個数))。
ブラックサンダーを製造・販売する「有楽製菓」も、約20年で売り上げ3倍。コロナ禍前の2019年(111億2000万円)から、2024年には165億円に売り上げを伸ばすなど、直近の成長が目覚ましい。
ブラックサンダーが人気・売り上げともに好調な理由は「駄菓子価格なのに、オトナ支持がある」こと。いまの顧客層は30代~40代の男性に支えられている。
約7000万人の購買データから算出した「1歳刻み!約7,000万人の購買商品ランキング」(2023年)で見ても、ブラックサンダーは総合ランキングで1位、男性1位・女性4位を獲得しており、従来の子供人気だけでなく「メインの顧客層はオトナ」といえるだろう。

自信をもって「ブラックサンダー」開発…なぜ1年で生産終了?

「ブラックサンダー」開発以前の有楽製菓は、パフとピーナッツが入った子供向けチョコバー「チョコナッツスリー」以外にめぼしい自社商品がなく、下請け・OEM商品の製造が多かったという。
ここに、製菓会社としての技術を総結集した自社ブランド「ブラックサンダー」を開発、1994年に発売に至った。
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