部下との会話も楽しめるようになる雑談力の鉄則。心理的な距離をコントロールする"第3の会話"
雑談には技法がある。すべてをマスターする必要はなく、テクニックとして2つ3つ身に付けておこう。
まずは「先生と生徒プレー」。自分が教えてもらう側に立って会話を進める。先に述べた中高年の上司と若手社員の会話でも使える。「教えてください」と言われて怒る人はいない。相手が知らないことを自分は知っているわけだから、プライドをくすぐる。もちろん、上司・部下の会話だけでなく、取引先との会話でも使える。
食べ物ネタの価値
次は名前の由来。例えば、初対面の人との会話で、話題がパッと思い浮かばないときに有効だ。特定の地方に多い名字であるとか、ウチの親戚にも同じ姓の人がいるとか、話題に持っていきやすい。人の名前は、話の糸口を与えてくれる大事なアイテム。そこには雑談のヒントが隠されている。

食べ物の好き嫌いは雑談の鉄板ネタ。何がいいかというと、結論がないからいい。おそば派、うどん派どちらでも構わない。よい悪いがなく、好き嫌いだから、罪はない。似たようなテーマが出身地。「北海道生まれか。私はずうっと南のほうで、九州の福岡」。これは誰も傷つけない。有意義な話をする必要はないのだ。
「あ・い・う・え・お」リアクションも使える。一種のボディーランゲージだ。「ああ」「いいですね」「うーん……」「えーっ?」「おお!」。こうした反応を見て、相手は自分の話をよく聞いていると感じ、「自分の話に興味があるのだな」と印象づけられる。
雑談がうまくなるコツはズバリ場数を踏むことである。できるだけ身の回りの人、友人以外の人をつかまえて会話を重ねるほかない。こればかりは千本ノック、千回の素振りであり、王道はないのである。
(構成:ライター 福田三郎)
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