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〈詳報記事〉図解「トランプ関税ショック」 世界同時不況はありえるか。異例の政策への向き合い方
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こうなると米国政治は外に敵を求めるしかない。白人中間層はもはや経済合理性は自分たちの味方ではないと信じている。トランプ大統領の一見無茶な政策は、これらの帰結なのだ。それに気づかなければ、いくら正論をぶつけても米国の迷走を正確に予測できない。
であれば、われわれは「トランプ」とのもう1つの向き合い方を採用すべきだろう。それは、正論は維持したうえで清濁を併せのみ、今後の対処を考えることだ。
大切なのは、4年後の政権交代で消滅するかもしれないトランプ大統領特有の政策と、それ以降も続くだろう米国の中長期的変容に分けて対応を考えることである。
「ソフトな帝国主義」の終焉
「米国はもはや世界の警察官ではない」。初めてそう語った米国の大統領は13年当時のオバマだった。現在進行しているのはまさにそこから続く戦後秩序の大再編だ。
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