三木谷構想"2020年観光客1億人計画"とは? 「日本のプラットフォームを変えればできる」

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

山田:変革をどのように進めていくべきですか。

三木谷:全く違う世界が広がっていくことを前提に、その時代に合わせた法律に変えていくという基本姿勢がまず必要で、継ぎ足し継ぎ足しの政策では難しい。日本を新世紀のプラットフォームに変えるんだ、という発想が必要だと思いますね。

網羅的にやっていく必要がありますが、メリハリは必要でしょう。100兆円の経済効果を生み出すような発想をしないと。

山田:海外からの観光客は経済効果が大きいですね。

三木谷:日本への観光客数は、もともと2020年に2000万人という目標でしたが、前倒しで達成できてしまう。であれば僕が言っているのは、2020年の目標を3000万人ではなく1億人にしよう、ということです。1億人で少なくとも20兆円はプラス効果がある。日本をシリコンバレーのように世界から人が集まって働く場所にすることも、大きな政策になる。世界中から人が集まるようになれば100兆円くらいの経済効果があるでしょう。

今でも、日本ではモノづくり神話が根強い。しかし、これからはモノづくりは厳しい。自動車産業の規模は劇的に小さくなっていく可能性があるので。

山田:化石燃料を使ったエンジンから電気モーターに変われば部品が減る、と。

シェアリングエコノミーで自動車産業は縮小する

自動車は「シェアリング」がもっと進んでいく?(写真は横浜で行われている社会実験「smaco」)

三木谷:いや、そうではなくシェアリングエコノミーによってです。基本的に、現在の車の稼働率は2%だそうです。5つ座席があるところ運転手1人しか乗っていない状態を稼動率20%と計算し、実際に動いている時間を24時間で平均すると、人が乗っている座席数は2%しかない。これはアメリカの数字ですけれども。

要するに、98%の座席は無駄になっているということ。それをシェアリングにより効率化することで稼動率を高め、そこで浮いたお金をもっと意味のあるところに使いましょうとなるはずです。

次ページ自由に民泊できるのが新しい世界
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事