三木谷構想"2020年観光客1億人計画"とは? 「日本のプラットフォームを変えればできる」

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三木谷浩史(みきたに ひろし)/1965年神戸市生まれ。88年一橋大学卒業後、日本興業銀行に入行。93年ハーバード大学にてMBA取得。興銀退職後、96年クリムゾングループを設立。97年2月エム・ディー・エム(現・楽天)設立、代表取締役就任。同年5月「楽天市場」を開設。2000年にジャスダック上場。12年6月に発足した一般社団法人新経済連盟の代表理事を務める(撮影:今井康一)

三木谷:いろいろな意見があってもいいと思いますけど、カジノがなくても日本にはいっぱいお客さんが来ると思うからです。

もともと観光客を2000万人にするためにカジノを含む大型複合施設が必要だと言っていましたが、もう2000万人にいっちゃう。仮にカジノをやるのだとすれば、外国人に限定したほうがいい。

山田:韓国方式がいいと。

三木谷:そう、韓国方式。そもそもカジノがあるところは、観光資源が少ないところです。マカオ、ラスベガスなどは、残念ながら、ほかに観光資源がない。日本のように豊かな観光資源があれば、あえてカジノをやることはない。これは、あくまで僕の個人的な考え方です。

観光地を繋ぐ交通の問題をどう解決するか

楽天は、LCC大手のエアアジア・ジャパンに出資している(撮影:尾形文繁)

山田:全国の観光資源を生かすためには、日本の交通費の高さ、予約のしにくさなど、改善すべきポイントがあります。仮に地方の古民家に宿泊できるようになったとしても、「どうやって行くのか」という課題がある。長距離バスばかりになっていくでしょうし、移動にあまり時間が掛かるようであれば、流行らない。運賃が高すぎても流行らないと思います。

三木谷:東京とマレーシアの往復が3万円ぐらいの時代に、大阪往復のほうが高いっていう話ですよね。先ほど申し上げましたとおり、オープンにしていく、競争を促進していく、それから国際標準に合わせていくということが重要になる。そこが経済を成長させていくキモだと思います。

東南アジアのツーリズムが毎年2ケタの成長を続けており、その一番大きな源泉はLCC(格安航空会社)です。海外の事例は知っておくべきだと思いますね。

山田 俊浩 東洋経済 記者

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やまだ としひろ / Toshihiro Yamada

早稲田大学政治経済学部政治学科卒。東洋経済新報社に入り1995年から記者。竹中プログラムに揺れる金融業界を担当したこともあるが、ほとんどの期間を『週刊東洋経済』の編集者、IT・ネットまわりの現場記者として過ごしてきた。2013年10月からニュース編集長。2014年7月から2018年11月まで東洋経済オンライン編集長。2019年1月から2020年9月まで週刊東洋経済編集長。2020年10月から会社四季報センター長。2000年に唯一の著書『孫正義の将来』(東洋経済新報社)を書いたことがある。早く次の作品を書きたい、と構想を練るもののまだ書けないまま。趣味はオーボエ(都民交響楽団所属)。

 

 

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