「この時期の不調=五月病」と決めつけちゃダメ!朝起きられない、疲れが抜けない理由は”体”にある可能性も《病名や受診先を医師が解説》

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閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の原因は、眠っている間に舌が落ち込んで気道を塞いでしまうことです。息苦しいので眠りが浅くなり、頻繁に覚醒するため、慢性的な睡眠不足になります。

一般的に、太っている人が発症する病気と考えられがちですが、日本人では肥満のないOSAS患者が多いです。この時期は花粉症や寒暖差のアレルギーで鼻が詰まりやすく、OSASが悪化しやすい季節。集中力の低下や抑うつ気分につながることがあるので要注意です。

なかでも、もともと気道が狭く、子どもの頃からOSAS気味の方は、「日中に眠気を感じるようになった」という感覚がない場合があります。内科で相談のうえ、OSAS外来のある医療機関での検査や診療が必要です。

●自己免疫疾患(SLEなど)

比較的まれですが、全身性エリテマトーデス(SLE)などの自己免疫疾患でも、疲労感や抑うつ状態が表れることがあります。SLEは特に若年女性に多いため、注意が必要です。

検査は内科でも可能ですが、診断や治療は、膠原病科やリウマチ科になります。

●慢性感染症・慢性炎症

EBウイルスによる感染症や慢性肺炎、結核などの病気がだるさや体重減少、微熱といった不定愁訴として表れることもあります。原因がわからない体調不良が続くときは、こうした可能性も考えたほうがいいかもしれません。

内科で検査したあと、血液内科や呼吸器科、感染症内科での評価が必要となります。

不調を感じたら「内科」も選択肢に

「気分が落ち込んでいるから、精神科や心療内科に行くべきだろうか」と迷う方は多いと思います。もちろん、精神的な原因が強い場合には、それが正解です。

しかし、前述のような内科的な異常が原因である場合、精神科だけでは見落とされてしまうリスクもあります。

そこでおすすめしたいのは、まず「総合内科」や「内科(一般内科)」など、心身両面を診てくれる診療科で相談してみることです。最近では心身医学に詳しい内科医も増えています。

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