美しくも崩壊したファンタジー世界が舞台のフランス製RPG『エクスペディション33』日本のRPGから大きな影響を受けて200万本達成

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このパリィは非常におもしろいゲームシステムで、アクションゲームでは当たり前のように搭載されている。パリィはタイミングを図るのが難しいものの、成功させたときに大きなメリットを得られると同時に、失敗したときに大ダメージを受けてしまう。これはゲームのおもしろさのひとつである「リスクとリターン」をうまく作り出せており、優れた駆け引きになっている。

パリィのおかげで、『エクスペディション33』はバトル中に退屈することはない。極端な話、キャラクターのレベルが低くてもすべてパリィできれば勝てるのだから、これは集中しないわけにはいかないだろう。

もちろん、本作にはキャラクターの育成、スキルによる仲間同士のコンボ要素などもある。パリィが苦手ならふつうにキャラクターを鍛えてレベル上げをすればよく、プレイヤーにさまざまな可能性を提示しているわけだ。

グラフィックもサウンドも見事だがストーリーは唐突

主人公のギュスターヴ。恋人を失ったのちに遠征隊として旅立つ(画像:Steamより)

『エクスペディション33』はフランスのベル・エポック(美しい時代の意、19世紀末のパリが華やかだった時代)をテーマにしたグラフィックも優れているし、クラシックやシャンソンなどを採用したサウンドも魅力的だ。

気になるところがあるとすれば、ストーリーである。ファンタジーものなので固有名詞がいろいろ出てきて混乱させるのは仕方のないところなのだが、流れが唐突なのはかなり癖があるといえよう。

そもそも本作では、ゲームをはじめてまもなく主人公の恋人が死んでしまう。これはペイントレスの呪いの恐ろしさ、怖さをプレイヤーに伝えるためのものと思われるのだが、しかし急に主人公の恋人が死んだところでどう反応すればいいのだろうか。

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