<現地報告>オート上海で見えた「中国化する日本車」、劣勢をはね返そうと懸命な日本勢は”電動化”も”知能化”も現地企業頼みになっていた

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2017年度には中国で32万台を販売したこともあるマツダ。だが、2024年度は7.4万台と4分の1以下にまで落ち込んでいる。中国市場では急速な電動化が進展し、現在、新車販売台数のうち47%がEVやプラグインハイブリッド車(PHV)などの新エネルギー車(NEV)が占める。エンジン技術を強みとしてきたマツダは厳しい戦いを強いられている。

昨年10月には現地合弁先の長安汽車と共同開発したEVとPHVのモデルをそろえたセダン「EZ-6」を投入したものの、今年3月末までの累計販売台数は5000台に満たない「スローな立ち上がり」(中島徹常務)となっている。

中国人ユーザーが好む大型ディスプレイを採用

オート上海ではNEV第2弾となる多目的スポーツ車(SUV)「EZ-60」を初公開。こちらも長安汽車の車両をベースとしながら、走行性能やデザインでマツダらしさを加え、中国人ユーザーが好む大型ディスプレイや3Dのヘッドアップディスプレイ、立体音響システム、音声操作による駐車機能などのスマート技術を訴求した。

EZ-60のインストルメントパネル。中国人ユーザーが好む大型ディスプレイを採用(記者撮影)

マツダは2027年までに長安汽車と協業で第3弾、第4弾のNEV投入を予定しており、毛籠社長は「販売実績を上げて、反転させていく」と意気込みを語る。

EVで現地の合弁相手を頼るのはマツダだけではない。

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