日銀がまた死んでしまった、2013年と2014年に続いて、これでついに「3度目」だ

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日銀の金融政策結滞会合後に記者会見する植田総裁。筆者は今回が「3度目の死」だという(写真:ブルームバーグ)

日銀は死んだ。

正確に言えば、日本銀行は再び仮死状態に陥ってしまった。

どういう意味か。日本銀行は、もはやいかなる有効な金融政策も行えなくなってしまったからである。死んだのは、これで3度目だ。

2013年、2014年に続く「3度目の死」の意味とは

最初は、アベノミクスのスタートであり、異次元緩和を始めた2013年4月4日。日銀が根本的、理論的に誤っている自滅政策を始めたときだ。このときに、日銀の死は確定してしまったから、それ以後は、「お前はすでに死んでいる」という状態で異次元緩和を続けてきた。

2度目は「黒田バズーカ第2弾」と呼ばれる、異次元緩和の拡大をした2014年10月末である。すでに異次元の大量の国債買い入れを行っており、債券市場に歪みや副作用が出ていたにもかかわらず、「インフレ期待の低下を防ぐ」という不明瞭な理由で、さらなる国債買い入れ額の増加を行ったときだ。

この状況で、国債買い入れを増加するのであれば、理屈から行けば、過去、現在、未来の金融政策の整合性を図るためには、永遠に金融緩和を拡大し続けなければならなくなった。当時、私は「異次元緩和から永久緩和へ移った」と表現した。

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