中村王国にピリオド、パナソニック再起へ

 

新たに経営の手綱を握る津賀氏は、以前から次期社長の本命とされてきた。開発畑を約30年歩み、04年に当時最年少の47歳で役員に就任。カーナビなど自動車機器のトップを3年務め、11年春から花形のAV機器を統括している。

しがらみのない新社長

「目線がつねに外部を向いている人」(大坪氏)、「しがらみがなく何をやりだすかわからない男」(社員)。創業家以外では最年少社長となる異例の出世は、冷静な分析と決断力に裏打ちされている。

2年前、パナソニックは2100億円もの巨費を投じたプラズマテレビの尼崎第3工場を稼働させた。が、AV事業の統括になった津賀氏は「採算が合わない」と言い放ち、昨年10月に停止した。

今後の再建について津賀氏は、現体制が打ち出した商品を組み合わせて販売する「まるごと」事業を強調せず、合理性の追求による商品力強化を掲げた。「先進国では過剰に画質や音質などの機能を求めがち。無駄を省きスマートにする重要性は、社内でもフォーカスされてこなかったように思う」。

暗礁に乗り上げた巨艦を立て直せるか。パナソニックの新時代が幕を開ける。

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(西澤佑介 撮影:ヒラオカスタジオ =週刊東洋経済2012年3月10日号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

 

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