レクサス「新型ES」ついに全長5メートルを超え「LS」に迫るサイズになった必然性

✎ 1〜 ✎ 173 ✎ 174 ✎ 175 ✎ 176
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

新型ESでは、ハイブリッド(HEV)に加えて、BEV(バッテリー駆動EV)を設定している。BEV化にあたり駆動用バッテリーを床下に収めたため、ボディ全高が100mm以上も高くなってしまったのだ。

ボディカラーは新色の「蒼(そう)」というブルーエフェクト(写真:Lexus International)
ボディカラーは新色の「蒼(そう)」というブルーエフェクト(写真:Lexus International)

「全長や全幅を変えずに全高だけ上げると、バランスの悪いデザインになってしまいます。クルマが力強く見えるために重要な要素はスタンスとプロポーションですから、全高とのバランスを考えると、全長と全幅も拡大する必要があるのです。そのことを社内の会議で順々と説いて、『全幅1.9mもよし』と説得に成功しました」

前出の熊井PCDによる解説だが、千足チーフエンジニアも社内を説得するのに、大きな働きをしてくれたそうだ。

LSよりも余裕を感じる室内空間

室内空間を決めていくパッケージングが先だったのか、先述のとおり、デザインが先だったのか。そこははっきりと語られていないが、できあがったクルマは、リムジンとも呼びたくなるぐらいに広い室内空間を有する。

後席空間は楽に脚が組めるほどたっぷりしていて、上級車種であるLSよりも余裕が感じられる。

2950mmのホイールベースにより後席空間は「LS」に匹敵する余裕がある(写真:Lexus International)
2950mmのホイールベースにより後席空間は「LS」に匹敵する余裕がある(写真:Lexus International)

「広い」とか「大きい」といった要素が、中国市場では強く重視されるため、実際にオート上海の会場でこの新型ESは、中国の若いメディアからも注目を集めていた。

キラキラとしたクロームと数多くのLEDランプで飾りたてられたSUVやミニバンが数多く出たショーの中で、セダンの美しさを追求したというESは、やや異色。それでも、レクサスブースに置かれた新型ESは、常に写真を撮るメディアやブロガーに取り囲まれていた。

新型「ES」の注目度は高く、常にカメラを構える人に囲まれていた(写真:Lexus International)
新型「ES」の注目度は高く、常にカメラを構える人に囲まれていた(写真:Lexus International)

現時点では「プロトタイプ」とされているが、パワートレインは先述のとおりHEVとBEVの2本立てで、それぞれさらに2種類ずつある。

次ページレスポンシブ・ヒドゥン・スイッチなど新しい機能も
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事