主役はE5系「新幹線大爆破」監督に聞く撮影の裏側 JR東日本が「まさか」の協力、ALFA-Xなぜ登場?
――ストーリーでは事件を解決するためにさまざまな試みが行われますが、JR東日本から「それは無理です」と言われたりはしなかったのですか。
「現実にはできませんよ」と言われたことはあります。でも実際にはできないにしてもどうやったらできるか検証を重ねましたし、いかにも本当にできるかのように見せるために、見ている人が疑問を感じる暇がないくらいセリフを増やすなど、描写の密度を上げました。
――運転士、車掌、指令所員から保守担当者、コールセンタースタッフに至るまで登場人物の所作が格好よかったです。『日本沈没』でも消防隊員が格好よく描かれていましたが、職業人を格好よく撮ることにこだわりがあるのですか。
いえ、そういう仕事に没頭している人たちはそもそも格好いいんです。どう切り取れば見ている人の記憶に残るか、それは絶えず考えています。

運転士役起用のきっかけは?
――運転士を演じたのんさんは、鉄道ファンの間では三陸地方のローカル鉄道が登場するNHK朝ドラ「あまちゃん」の主役として知られています。ローカル線から新幹線の運転士という“出世”が楽しいです。どのような経緯で配役したのですか。
新幹線を取材しているときに女性の運転士がいました。「何人いるんですか」と聞いたら1人や2人じゃない。普通にいるということに驚いた。登場人物が男ばかりになっちゃう可能性もあったので、リアリティを損なわないなら運転士を女性にするのはありだと考えました。

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