主役はE5系「新幹線大爆破」監督に聞く撮影の裏側 JR東日本が「まさか」の協力、ALFA-Xなぜ登場?

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――E5系「はやぶさ」と高速試験車「ALFA-X(アルファエックス)」が並走するシーンが出てきます。多くの鉄道ファンにとってALFA-Xが活躍する展開は涙ものです。

原作にも新幹線が上下線を並走するシーンがあって、小学生の頃はそれを見て鼻血が出るほど興奮していました。そのとき爆弾が仕掛けられた列車の運転士を演じていたのは千葉真一さんで、並走する新幹線の運転士さんを演じていたのは千葉真一さんの弟の千葉治郎(矢吹二朗)さん。仮面ライダーの相棒の滝和也を演じていた人です。いつもライダーをサポートしていたので、「この映画でもやっぱり助けに来るんだ」と子供ながらにドキドキしました。

では、今なら何ができるか。八戸駅でロケハンをしていたとき、「列車が接近します」というアナウンスがありました。そうしたら、遠くから明らかにはE5系とは違う音が聞こえてきた。

新幹線大爆破 樋口監督 撮影現場
撮影現場での樋口監督(写真:Netflix映画『新幹線大爆破』)

総合指令所には「あれ」がないと…

――走行音も違うんですか。

僕の感覚では全然違いますよ。周波数?が低い気がするんです。ぞわーっとやって来る。その姿を見たらもうALFA-X以外考えられなくなりました。

山形新幹線E8系がデビューして間もない頃だったので、E8系に並走させようかと考えていたのですが、ALFA-Xを見て、運命を感じました。

ALFA-X
実物の新幹線高速試験車「ALFA-X」(撮影:尾形文繁)

――登場するALFA-Xはまさか本物ではないですよね。

走行シーンを撮影できたものもあります。

――原作で総合指令所に掲げられていた列車の走行位置を示す巨大な電光掲示板が今回もJR東日本の総合指令所に掲げられています。でも、現在あのような電光掲示板は使っていないのでは。

そうですね。でもあれがないと『新幹線大爆破』にならない。どうしてもやりたかったので、そこはうそをつかせてもらいました。

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