群馬銀行と第四北越FGが27年4月の経営統合で基本合意 預金量で第4位の地銀グループが誕生へ、地銀再編が加速か

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両社は経営統合の基本方針として、「対等統合」をうたっている。確かに、預金量や総資産といった規模はほぼ対等ではあるものの、時価総額で見ると群馬銀行の約4700億円に対して、第四北越FGは約2750億円と、2000億円近い差がある。

記者会見でそうした点を問われた殖栗社長は「時価総額では劣位にあるが、『対等』という文言を使うことを深井頭取に同意してもらった」と明かしている。そうしたことからも、両社の今後のパワーバランスが透けて見えそうだ。

機運高まる地銀再編

地域金融をめぐっては、市中金利の上昇やそれに伴う債券の含み損の拡大といった事業環境の大きな変化を受けて、3月には静岡銀行と山梨中央銀行、八十二銀行の3行が包括業務提携するなど、広域連携や合従連衡に向けた動きが加速している。

握手する深井頭取と殖栗社長
時価総額には2000億円近い差があるが、「対等統合」で基本合意した(撮影:梅谷秀司)

群馬県には、かつて経営悪化で公的資金の注入を受けた第二地方銀行の東和銀行があり、当時は群馬銀行や八十二銀行が再編相手として取り沙汰されたものの、そのシナリオが実現することはなかった。

地銀再編の「列車」に乗り遅れた格好となった東和銀行をはじめとして、今後は地銀、第二地銀での新たな合従連衡に向けた動きに一段と注目が集まりそうだ。

「東洋経済オンライン」では、特集「再燃!地銀再編」で、機運が再び高まり出した地方銀行の再編の行方について詳報しています。

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中村 正毅 東洋経済 記者

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なかむら まさき / Masaki Nakamura

これまで雑貨メーカー、ネット通販、ネット広告、自動車部品、地銀、第二地銀、協同組織金融機関、メガバンク、政府系金融機関、財務省、総務省、民生電機、生命保険、損害保険などを取材してきた。趣味はマラソンと読書。

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