これからミレニアルズの特色や動向を、消費経済、政治、文化などの切り口から掘り起こしていきたいと思います。
ところでその前に。みなさんは米国の「世代論」についてどれほどご存知でしょうか。
ミレニアルズを理解するためには他の世代との違い、そして米国と日本の世代感覚の違いも知る必要がありますので、ここで簡単におさらいしておきたいと思います。
世代を知らずして国を語るべからず
世代を研究することがマーケティングに欠かせないものであることは周知の通りです。
日本にも団塊世代、しらけ世代、新人類、ゆとり世代、そしてさとり世代といったくくりはありますが、場合よって定義が異なったり、それも数年ごとに細かく区切られている印象があります。
しかし米国の世代はいずれも約20年という長いスパンで区切られ、マーケティング業界だけでなく社会の共通認識となっています。それぞれの世代を比較しながら詳しく見ていくことで、過去を検証し、未来を予測することにもつながります。世代の特色を追っていくだけでも米国という国の変遷が浮かび上がってくるのです。
日本における米国報道は、今起こっている現象を追うものが主流のような気がします。しかしその背景にある世代の動きを知ることで、もっと広い全体像が見えてくるはずです。
・大恐慌を経験、第二次世界大戦を戦い現代米国の基礎を築いた世代
・第二次大戦後に大人になり、郊外の持家、マイカーなどアメリカンドリームを享受、米国史上最も豊かな老後を体験している世代
・第二次世界大戦後のベビーブームに生まれた、現米国を形成する社会、文化の担い手、ロックンロール世代でもある。ミレニアルズに次ぐ巨大な世代グループ
・MTV世代。共働きまたは離婚した親に育てられた「鍵っ子」。懐疑的で孤立感と独立心を併せ持つ
・デジタルネイティブ。大切に育てられた過保護世代。多人種多民族
・ベビーブーマーの子供世代にあたる最大の世代グループ
・初めて白人以外の人種が過半数を超える世代。おもちゃよりガジェットで遊ぶ世代