教員免許を持つ30歳の大学1年生として、4月から東京大学に通っている田中さん。
浪人してよかったことを聞くと、「今の学生がどう考えているかを自分で体感できたこと」、頑張るモチベーションを保てた理由については、「過去問を解いていて、大学が求めていることがわかったし、大学で学びたいこと、受験を通して身につけたいことが明確にあったため」と答えてくれました。
「過去の未練がなくなったことがよかったのはもちろんですが、これから教員になるにあたり、今の入試がどのように変わっていて、今の学生がどういう試験を受けていて、何を考えているかを知ることができたのはよかったです。
また、教職の授業で、『生きる力を身につける』ことが大事だとはよく聞いたのですが、検定教科書の範囲内でどのように生徒にそれを伝えていけるかを疑問に思っていたので、どうすれば生徒に役立つ授業ができるかを考えるいいきっかけになったと思います」
10年以上のブランクでなぜ合格できたか
また、現役・1浪から10年のブランクがあった今回の受験が成功した理由についても聞いてみたところ、「塾と教職課程の相乗効果」と答えてくれました。
「塾のアルバイトで教えているうちに、国語力がついているのが実感できました。教職の授業でもたくさんレポートを書くのですが、何を聞かれていて、どのように書けばいいかを考えて書けるようになったと実感します。
そうした経験は東大の対策で生きたと感じました。再受験では、受験勉強の時間が限られていたので、ほかの時間で補おうとしたのもよかったと思います」
これから専門分野を見極めるために勉強を頑張りたい、そして、東大を出て学校の先生になったときには、勉強したことを授業に生かしたいと語る田中さん。
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