「3割以上上がっている銘柄は買わない」、「株を持っていない人の意見は聞かない」。"カブ先生"が実践している「投資のマイルール」

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保有し続けている状態では、心理的に買い増しが難しくなりがちですが、ストップロスを実行することで、より冷静な判断が可能となるのです。

ルール5:少しずつ買う 

先のルール4で触れた時間分散投資の具体的な方法について説明します。

たとえば、ある銘柄に100万円の投資を予定している場合、3つから5つに分けて購入することをお勧めします。具体的には20万円から30万円ずつに分けて、段階的に投資を進めていくのです。

ただし、最低投資単位が100万円に近い高額銘柄の場合、予算が100万円では分散投資が難しくなります。

そのような場合は、慎重な指値注文を心がけましょう。過去3カ月のチャートを確認し、できるだけ下値圏に近い水準で指値を入れることが重要です。このように少しずつ投資することで、その銘柄特有の値動きの特徴が見えてきます。

たとえば、想定以上に投機的で株価が大きく変動する場合や、為替相場、特に円高に対して過敏に反応する場合があります。さらには、日経平均株価が上昇しているにもかかわらず、投資対象の銘柄が下落するというケースも珍しくありません。

分散投資を通じてこうした銘柄の特性を理解することで、適切な対応策を見出すことができます。たとえば、株価変動が激しい投機的な銘柄であれば、保有比率を抑えめにする選択が可能です。

また、円高に弱い銘柄であれば、為替市場が円安に転じるまで様子見するという判断もできます。日経平均と逆行して下落する銘柄については、自身の投資仮説とは異なる下落要因が存在する可能性を探ることができます。

一方、予算額を一度に投資してしまうと、こうした柔軟な対応が困難になります。

理想的には、1週間から1カ月程度の期間での分散投資をお勧めします。

私自身は性急な性格から3日程度で投資を完了させてしまい、後悔することも多々あります。特に投資経験が5年以内の投資家の方々には、1週間から1カ月程度の期間での分散投資を強くお勧めします。

【前の記事】"投資のプロ"がやっている「大暴落回避」のヒント、「株式市場の四季」が投資判断の重要な指針に。すでに人気のあるテーマは暴落リスクあり

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田口 れん太 マーケットアナリスト

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たぐち れんた / Renta Taguchi

日本証券アナリスト協会検定会員。

機関投資家向け日本株営業担当として25年超の経験をもつ。1988年、早稲田大学卒業。1990年より大和証券ジュネーブ支店、UBS証券、メリルリンチ証券、バークレイズ証券等に所属し、機関投資家やヘッジファンドのファンドマネージャーから高い評価を得る。

2006年、アジアマネー誌にて日本株ベストセールス1位となる。2015年よりみずほ証券に所属し、個人投資家向け株式講演、YouTubeチャンネル出演等に従事。わかりやすい講義が個人投資家より人気を集める。2023年、独立。

現在は個人投資家向けに株式講演を行う。カブの被りものを被って講演するスタイルが人気を博している。2018年より日本証券新聞にて投資コラム「私の尻馬投資法」を連載している。

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