したがって、個人投資家は、テクニカル分析、ROE、PBR、PERなどの指標を理解し、自分で判断を下すことが最も良い結果につながると考えられます。
ルール2:株を持っていない人の意見は聞かない
株式投資において、実際に株を保有しているかどうかで真剣度が大きく異なります。株を持っていない人の意見を聞くことは、意味がないどころか、むしろ有害となる可能性があります。この観点から、テレビの金融番組に登場する専門家の意見も注意が必要です。彼らの実際の投資経験は不明だからです。
この点について、興味深い研究があります。心理学者で政治学者のフィリップ・テトロック氏は、1984年から20年間にわたり、284人の政治の専門家による予測を調査しました。対象となった専門家は高学歴で、平均12年以上の専門分野での経験を持っていました。8万2361件の予測を分析した結果、「テレビに出演する専門家ほど予測が外れる」という結論が導き出されました。
知名度と予測の正確さには「強い反比例の関係」があり、メディアへの露出が多い専門家ほど、予測が間違う確率が高いことが判明しました。この結果は、政治予測だけでなく、金融予測にも当てはまると考えられます。実際に、金融専門番組のコメンテーターの解説や予想には疑問を感じることが多々あります。
最近の例として、前回の米大統領選挙があります。
多くのメディアがバイデン大統領の勝利を予想する中、実際にお金をかけて予想を行う賭けサイトではトランプ大統領勝利の予想が優勢でした。結果は賭けサイトの予想どおりとなり、金銭的リスクを伴わないメディアの予測と、実際に賭金を投じる賭けサイトの予測の精度の違いが明確になりました。
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