『スター・ウォーズ』はもはや文化だ 17年ぶりの日本開催ファンイベント『SWC』は熱狂の渦に!日本がアジア唯一の開催地に選ばれる訳は?
こうしたファンとのタッチポイントを増やす施策が、新たな世代のファン作りにもつながっている。オリジナル3部作の視聴者が子どもや孫を巻き込んだファミリーファンとなり、新3部作以降の映画や近年の配信を含めたドラマシリーズによって、新たに若い世代のファンも生まれている。
公式発表によると、今回の『SWC』来場者の8割以上が初参加者だった。会場には、若い世代のグループや母娘の2人組、ファミリーの姿が目立ち、コスプレをした親のライトセーバーを持ちたがる子どもの元気な声が響いていた。シリーズは往年のファンだけでなく、新しい世代を取り込み、その層の裾野を広げていることがわかる。

次の50年への過渡期を迎えたルーカスフィルム
映像に革新を起こし、常に新しいことに挑戦してきたジョージ・ルーカスは、ここ数年を「未来への過渡期」と捉えている。
その背景には、ディズニープラスという配信のアウトプットが生まれたことで、実写とアニメを含めた新たなプレミアムドラマシリーズや、キャラクターを掘り下げるランタイムの長いスピンオフシリーズの可能性が高まったことがある。
実際にこの2〜3年は、配信ドラマシリーズのオリジナル新作が続々と発表され、作品性が広がっている。それらの新作は今回の『SWC』でも目玉のひとつとなり、ファンを喜ばせると同時にこれからのルーカスフィルムへの期待感も高めていた。
2021年に創立50周年を迎えたルーカスフィルムは、性別も世代も超えてファンを楽しませるために次の50年の構想を練り、未来に向けた戦略的な仕掛けを続々と投じている。
その中で、『SWC』は重要な役割を担う。ジョージ・ルーカスは「世界中のファンに、50年後の『スター・ウォーズ』に期待してもらうための大事な機会」と位置付ける。ルーカスフィルムのいろいろな作品同士をつなぐ場所として、それぞれの作品とファンを結びつけて未来へと導いていく。
クロージングセレモニーでは、次回の『SWC』が2027年4月1〜4日にロサンゼルスで開催されることが発表された。ロサンゼルス開催は、2007年以来20年ぶり、2度目となる。シリーズ第1作『スター・ウォーズ/新たなる希望』公開から50年を迎える節目の年に、その原点に戻るのだ。
物語はいくつもの銀河に広がり続け、ファンは世界中に拡大する。次なる時代への転機になるであろう次回から、ルーカスフィルムが打ち出す未来はどのようなものか。いまから期待が高まる。
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