〈ミャンマー大地震〉日本で祈りと団結の「水かけ祭り」。被災者を思い、歌と踊りを封印して

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会場には、ミャンマー国内の人々へ思いを伝える「メッセージボード」も設置され、来場者は祈りや励ましの言葉を書き込んだ。また、犠牲者への献花も行われ、訪れた人々は深い哀悼の意を表した。

被災者へのメッセージを書く在日ミャンマー人たち(撮影:筆者)

また会場では募金の呼びかけが行われ、ミャンマー人だけではなく日本人も募金する姿が多く見られた。

「いつもここのイベントに参加していますが、今回は募金をするために参加しました。ミャンマーは大好きな国なので早く復興してほしい」

募金をした男性はそう語った。

実家は大きな被害、電気は1日1時間のみ

日本で暮らすミャンマー出身の男性(33)に話を聞いた。2019年に仕事を求めて来日した。彼の故郷・マンダレーは今回の地震で甚大な被害に遭った。

「両親と弟が被災しました。地震の知らせを聞いたときは本当に心配でした」と男性は語る。地震が発生したとき、家族たちはちょうど教会で料理を作っている最中だった。

「地震の5日後にようやく連絡が取れました。でも、今も電話がなかなかつながらないのです。『私たちはいつも力になりたいと願っている』。そう家族や古里の人たちに伝えたいです」

男性はそう語り、小さくうなずいた。

マンダレーで家族が被災した男性。胸には追悼の意味を込めた黒いリボンが(撮影:筆者)

「実家は3階建てだったんですが、上の階が崩れてしまったそうです。2階や1階も壁にひびが入って、水や電気は完全に止まったと聞いています。今はなんとか電気が復旧しているようですが、1日に1時間しか使えないような状況です」

建物がさらに崩れる恐れがあるため、彼の家族は現在、近所の家に身を寄せて避難生活を送っているという。

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