トヨタ、自動運転を2020年にも実用化へ 一般道ではなく自動車専用道路が対象

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 10月6日、トヨタ自動車は、高速道路における合流や追い越し、車線変更などを自動運転で行う実験車によるデモンストレーション走行を実施した。ニューポートビーチ市で昨年11月撮影(2015年 ロイター/Lucy Nicholson)

[東京 6日 ロイター] - トヨタ自動車<7203.T>は6日、高速道路でハンドルやアクセルなどを操作しなくても走行できる自動運転車について、東京五輪が開催される2020年ごろの商品化を目指すと発表した。今後は一般道でも自動運転ができるよう、さらに技術開発を進める。

トヨタは同日、実験車両が都内の首都高速道路を実際に走行する様子を報道陣に公開した。自動運転車はレーダーやレーザー、カメラを搭載し、周辺車両の走行状況を検知。運転時に必要なデータが詰まった高精度な地図情報や人口知能を活用し、本線への合流や車線変更などを行った。従来は同一車線での走行しかできなかった。

実験車両は一般道から首都高の入り口を通過すると、運転手が小さなボタンを押すだけで自動運転に切り替わった。一般車両に混じりながら、自動でハンドルを操作し、アクセルを踏み、ブレーキをかけ、前方後方を走る車両の動きを検知しながら、高速道路の本線へ合流した。

商品化にはコストがかかるため、まずは高級車での展開を見込む。トヨタの吉田守孝専務役員は、歩行者がいて交差点のある一般道での自動運転は「ハードルは高い」としながらも、「高いレベルでの自動運転」に向けて技術開発を進めるとし、「高齢者やハンディキャップのある方、すべての人が安全にスムーズに自由に移動ができる交通社会の実現に貢献したい」と語った。

自動運転車をめぐっては、国内外の自動車メーカーに加え、米国のグーグル<GOOGL.O>やアップルなど自動車メーカー以外の企業も積極的に取り組んでいる。自動運転の本格普及には各国での法改正などが必要になるほか、自動運転時に事故が発生した場合の責任の所在など不透明な部分もあり、環境整備も同時に求められている。

 

(白木真紀)

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