「辞めるなら、黙って辞めてくれ」感情的な一言が離職の連鎖を招いた コンサルタントが見た実例3選「何回送別会やれば気がすむんだ!」

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また、前職で優れた営業成績を残していたH氏は、あるとき、会社が方針を変更したことに不信感を抱き、その会社を辞めました。

その理由をこのように話されていました。

「前の会社は『お客様の笑顔のために』といった経営方針があって、お客様の状況に合った最適な商品を提案し、お客様から喜んでもらっていました。

ところが業績が悪くなりましてね。それからはお客様のためになる商品より、自社が儲かる商品を売ってこいという圧力がかかるようになったんです。

『お客様の笑顔のために』といった理念を掲げながら、『自社の利益のために』という営業をしてこいというわけですよ。あの方針転換は露骨でしたね。

それで全体会議の場でも、社長がその売り方をするようにと公言したんです。

それに対してある営業マンが『そういう売り方はお客様から信頼を失いかねないので、成約率が下がるのではないか』と反論したんです。

そこで社長がカッとなって『そこを営業力でカバーするのが営業マンの仕事ですよね。違いますか?』と言い放って、もうみんな何も言えなくなりましてね。

その社長の態度と方針転換に納得いかない社員が立て続けに辞めていきました。私もそのうちの1人ですよ」

感情的な状態で発言しない

以上、3つの離職の連鎖についてお伝えしてきましたが、これらの離職の連鎖は同じことが原因で生じています。

それは、上司が「感情的な状態で発言した」ということです。

そのため、こういった離職を防ぐには「感情的な状態で発言しない」ことが必要になります。

そこでまず必要なのが「メタ認知」です。

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