【輸入車ナンバー1】第4世代「ミニ」発売から1年を経た今「売れている理由」を解き明かす

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ニューミニが長くナンバー1を誇るのには、いくつかの理由があるが、その筆頭となるのがカウント方法だ。

もともとミニとは、イギリスで生まれた“小さなクルマ”を指す車名である。現在もその名残があり、ミニの名を持つモデルはすべて同一車種としてカウントしている。

トヨタの「ヤリス」「GRヤリス」「ヤリスクロス」が、すべてヤリス単一車種としてカウントされるのと同じように、ミニも複数のバリエーションの合算なのだ。

ボディタイプもパワートレインも多種多様

現在のニューミニには、ハッチバックだけでなく、SUVやクロスオーバーもある。

具体的には、基本形となる「ミニ・クーパー」には3ドアと5ドア、コンバーチブルの3車型。SUVの「ミニ・カントリーマン(先代はクロスオーバーと名乗った)」、クロスオーバーの「ミニ・エースマン」というモデルもあるのだ。

BEVのクロスオーバー「ミニ・エースマン」(写真:BMW)

しかも、ミニ・クーパーの3ドアとミニ・カントリーマンには、エンジン車(ICE)と電気自動車(BEV)の両方がある(ミニ・エースマンはBEVのみ)。このように、ニューミニには1車種とカウントされつつも、現実的にはバリエーションが豊富に用意されているのだ。

これだけ車種があれば、1位となるのも当然のことだろう。しかし、2015年までは、それ以上にフォルクスワーゲン「ゴルフ」が売れており、ナンバー1の座を守り続けていた。

ステーションワゴンの「ゴルフ ヴァリアント」が含まれているとはいえ、1モデルでニューミニ軍団に勝っていたと考えれば、それだけかつてのゴルフは強かったといえる。

ICEの「ミニ・クーパーS」。BEVモデルとはプラットフォームもデザインも実は違う(写真:BMW)

なお、ゴルフの2024年の販売は3位だが、クルマの出来はよく、いつの日かかつての栄光を取り戻すことができるのではないかと、期待している。

話をミニに戻そう。カウント方法で有利になるとはいえ、それだけでナンバー1になれるほど、輸入車市場は甘くはない。やはり、クルマとしての魅力があってこそだ。

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