インスタグラムに「ハッシュタグ」が登場 2人だけのタグで結婚式を演出
550億ドル(約6兆6000億円)の米ウェディング業界に、ハッシュタグのサービスを提供する新種のサービスが登場した。ほかのカップルとは被らない独自のハッシュタグを考え、色とりどりのカードにするビジネスは、ほんの5年前には考えられなかったものだ。その背景には、結婚する若いカップルが、自らの結婚式で来場者にインスタグラム投稿を促すケースが急増していることがあげられる。
ソーシャルメディアに精通しているカップルにとって、「ウェディングハッシュタグ」はコストがかからない数少ない演出のひとつだ。しかし、事業家たちはこの流行に乗じて、収益化を図ろうとしている。
大流行する結婚式のハッシュタグ
ウェディング情報サイト「TheKnot.com」のサイトディレクターであるアンジャ・ウィニッカ氏によると、ウェディングにおいてハッシュタグが利用され始めたのが、2012年頃。「#サラはベンを愛している」のように率直なものや、「#幸せに暮らしましたとさ」のようにオシャレなものなど、さまざまなハッシュタグが作られてきた。これらの可愛らしいスローガンは、ゲストの視点からインスタグラム投稿をひとつまとめ、自動的にパーソナルなデジタルアルバムを作成してくれる。
その後、結婚式におけるハッシュタグが大流行した。2014年、「TheKnot.com」とオンラインニュースメディア「Mashable」は、550億ドル(約6兆6000億円)規模といわれるウェディング業界のデジタルトレンドを調査するアンケートを共同で実施。調査結果によると、55%のカップルが個人的なウェディングハッシュタグを使用していたことが判明した。2012年に行われた同様の調査では、9%しかいなかったこと考えると、現在はこの数字が跳ね上がっていることは間違いない。
「ここまで大きな流行になったことに疑問はありません」と、「TheKnot.com」のウィニッカ氏は話す。「いまや人生における、すべてのイベントが保存されるインスタグラム。特に結婚式のような瞬間には、その需要は高まります。そこで個人的なハッシュタグを作成するというのは、必然の流れといえるでしょう」。さらに、インスタグラムの才能があり、完璧なハッシュタグを提供できるウェディングプランナーやカメラマンたちは、今後新たな顧客を確保しやすいと付け加えた。