低軌道衛星とスマホが直接通信、KDDIが面積カバー率100%に挑む「au Starlink Direct」とは

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このサービスの最大のポイントは、日本の国土カバー率を大幅に拡大できる点にある。山岳地形や離島の多い日本では、基地局設置が物理的に困難な地域が多く、人口カバー率99.9%を誇るauでさえ国土の面積カバー率は約60%にとどまっていた。au Starlink Directによって、残りの約40%の「圏外」エリアでも通信が可能になる。

活用シーンとしてまず挙げられるのは登山やマリンスポーツなどのアウトドア活動だ。従来は「圏外」が当たり前だった場所でも、緊急時に助けを求めることができる。

災害時の通信手段としての役割も期待される。地震や豪雨で地上の基地局が被災しても、衛星直接通信なら緊急連絡が可能となる。

松田浩路社長
山や海でのアクティビティだけでなく、災害時にもつながるネットワークとなる(筆者撮影)

当初はSMSの送受信に対応、AIへの相談も可能

サービス開始時点での主な機能は、テキストメッセージ(SMS)の送受信が中心となる。加えてAndroid端末では「Gemini in Google メッセージ」、iPhoneでは「シンプルAIチャット」といったSMSを通じたAIチャット機能が利用できる。位置情報の共有も可能だ。さらに、緊急速報メールも圏外エリアで受信できるようになる。

SMS
SMSを通じて生成AIを利用できる(筆者撮影)
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