開幕前の大阪・関西万博会場でSkyDriveが「空飛ぶクルマ」を披露、15分で都市間移動を可能にする未来への第一歩
日本政府は2018年に「空の移動革命に向けた官民協議会」を発足させ、2025年までに有人飛行のデモ、2030年頃までに本格商用化を目指すロードマップを策定。都市部の渋滞緩和、離島や山間部の交通手段、観光利用、災害時の搬送など、さまざまな活用が期待されている。
万博をマイルストーンに急ピッチで開発
今回飛行したSkyDriveの機体は「SKYDRIVE(SkyDrive式SD-05型)」。全長約11.5m・全幅約11.3mの機体に、12基のモーター・ローターを搭載し、操縦士1名+乗客2名=計3名を乗せられる。航続距離は現在約15kmで、将来的にバッテリー性能の向上により30〜40kmへの拡張を目指している。

2023年2月、同社は万博の「スマートモビリティ万博」における運航事業者に選定され、それを機に開発を大幅に加速してきた。
今回のフライトでは高度5m前後を約4分間飛行し、上昇・前進・旋回・着陸といった一連の動作が計画通りに行われた。操縦はパイロットを乗せずリモート操作+自動制御で実施しており、安全面に十分配慮したテスト内容だったという。
SkyDriveの福澤知浩CEOは「万博は未来社会を体感する場であり、多くの来場者やメディアが集まる。会期前にフライト実演できたのは非常に大きな意味がある」と手応えを語る。今後は7月頃に予定される会場内の二地点間飛行・周回飛行に向けて、さらにテストを重ねる見通しだ。

無料会員登録はこちら
ログインはこちら